ジュゴンの家・日誌
「ジュゴンの家」の賛助会員、募集中
「ジュゴンの家」は沖縄・名護にあるリサイクルショップです!!お店を開けつつ、「基地建設をとめたい!!」という思いで、日々行動しています。
「ジュゴンの家」では「ジュゴンの家」を支えてくださる賛助会員を募集しています。
「力になろう!」という皆さま!!
ぜひ、賛助会員になってください!!よろしくお願いします!
会員申し込みは・・・FAXまたはメールでお知らせください。
  電話&FAX 0980−54−2948 
   e−mail   dugonghouse_in_okinawa@yahoo.co.jp
会費・・・月1000円、年10.000円となります
同基金への協力は 
●琉球銀行 普通口座 名護支店
 口 座 番 号   23−130
 口 座 名  西 陽子 まで

よろしくお願いいたします

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1月D
参加者募集!!!
阻止船に乗る人、海上のやぐらおよびテントで座り込みする人が必要です!!!
少ない時間でも、行動できる人は集まってください!!
あなたが行動することで現場の状況は変わる・・・・!!
どうか、よろしくお願いします!!
辺野古に来てください!!!
冬を迎え海の上はだんだん寒くなってきています。普通の衣服では、濡れて風に当たっているとかなり寒いということです。
海上行動用のダイビングスーツも募集しています。使わない物があれば、是非ジュゴンの家の住所まで送って来てください!!お願いします・・・!!

海上調査阻止行動のための緊急カンパのお願い!!
現在、辺野古ではボーリング調査を阻止するための阻止行動が行なわれています。とりわけ「海上調査阻止行動」が重要になっています。リーフ外での防衛施設局の調査を阻止するための行動船を調達するための資金が圧倒的に不足しています。

 今すぐに数100万円の資金が必要です。全国の皆さんに緊急カンパをお願いしたいと思います。皆さん応援をよろしくお願いします!!

 カンパを振り込まれる際は、下記の口座にお願いします。(このカンパのお願いは「ジュゴンの家」が、「命を守る会」を応援する気持ちで独自でやっています。振り込まれたお金は、辺野古でのボーリング調査阻止行動のために使われます。)
●郵便局 17040−14225611  西 陽子 

国会前座り込みホームページヘ!!

辺野古より緊急連絡!!!
平和市民連絡会の平良夏芽です。
12月10日午前、辺野古沖のやぐらで反対派男性が作業員に突き落とされ、
パイプに後頭部を強打し気絶して救急車で搬送されました。
被害者は意識を取り戻し、
大事には至らなかったようですが24時間の経過観察という段階です。
しかし、那覇防衛施設局は すぐ近くで見ていて、
救助指示も出さず傍観していました。
被害者が気を失って 流れに流されていくのを傍観したのです。
しかも、本人が自分で落ちたと言い張っています。  
現場では、施設局に雇われた業者を「敵」としないように努力してきましたが限界です。
3人目のけが人が出て、しかも三人目が気を失って救急搬送されるに至っては、
全国に呼びかけて業者にも抗議をしていただく必要があると判断しました。
以下に業者の名前、住所、電話番号を記します。
想いのある方は、抗議の電話を入れてください。
サンコーコンサルタント  東京都江東区亀戸一丁目8−9号
                電話03-3683-7111
                FAX03-3683-6264
同沖縄事務所       浦添市牧港1-62-19
                電話098-875-6181

那覇防衛施設局は、抗議の電話を弁護士がしている途中、
15分ほどで一方的に電話を切りました。

   ボーリング用のやぐらが珊瑚を破壊・・・!!
海底に潜った夏芽さんたちが撮影した写真が見られます!!
ここをクリック!!

1月27日(木)


座り込み284日目
出航! 今日も第3ポイントからお送りします
遠くのほうに作業船がいる 監視行動中 昼前、業者の船が来た。
写真だけ撮らせてほしいとのこと
ダイバーが海中の単管の写真を撮る 水中のダイバーの行動を監視する
マコちゃん
作業員が「午後、作業しちゃおうかな」
と冗談半分に一言。このあと
とんでもないことになるとは、
誰も想像もせず、笑ってお断りした。
日々、第3ポイントでは
人知れず波風と格闘しています。
雨まで降ってきた(涙
そんな状況下でもなお眠れる。
人間の環境適応能力は
計り知れない・・・・
いい加減、天候がやばいので
船に非難
結構必死です 海人の船から見た単管
午後、業者の奇襲を受けた。
6名のダイバーが交渉なしに単管に
登り、足場板を敷こうとした。
こっちは足場板にしがみつき、
足場板をしくのを阻止。
業者は手も足も出ず
作業を中止しました。
今日も作業を完全阻止
ダイバーが帰っていくところ。
作業中の写真は撮れませんでしたが、
ビデオで録画しているため、
守る会に行けば、見れるかも
午前中に言った言葉が
本当だったとは・・・・
仕事を終え、一服 雨が強くなってきたため撤収。
海人の船で漁港へ アンカーを上げるマコちゃん 信州のおもろいおっさんが
漁港でお出迎え
帰って来るとスープとキムチが!      GOOD JOB!! そして長い一日が終わった
続々と帰ってくる船 みんな嬉しそう
ジュゴンの家日誌
サオリ特製!ミートソーススパゲティ &ましゅぽスープ&サラダ
琉球新報 2005年1月27日 木

事故機F15飛行再開 米軍、地元に通報せず

 【嘉手納】昨年10月に空中接触事故を起こしたF15戦闘機2機(アラスカ州エレメンドルフ空軍基地所属)のうち一機が米空軍嘉手納基地で飛行を再開したことが分かった。同基地報道部は飛行再開を認め、「飛行を再開したのは、垂直尾翼を破損した機体。垂直安定板を入れ替え、11日に機能点検飛行を実施し、21日と26日に飛行訓練を行った」と説明した。米軍側から地元自治体などへの飛行再開の事前の通知はなく、地元住民らは反発を強めている。

 米軍によると事故機は、21日と26日に本島東側に位置するホテル・ホテル訓練区域での4機対4機の戦闘訓練に参加した。米軍は「安全で戦闘準備はできている。操縦士は素晴らしい飛行を見せており、整備上の問題は見られない」としている。

 またもう1機の事故機について米軍は「現在解体されており、来月中に輸送機で米国に送られる」と説明している。

 基地監視を続けている目撃者によると、今回、飛行を再開した事故機は26日午後零時前に、嘉手納基地を離陸、同零時52分ごろに同基地に着陸した。

 アラスカ州エレメンドルフ空軍基地所属2機による接触事故は昨年10月4日午後2時30分ごろ、沖縄本島南の約185キロの海上で発生。主翼や尾翼を破損した2機は嘉手納基地に緊急着陸したがけが人はなかった。米軍は今月18日に「乗員の人的ミス」を事故原因とする調査結果を発表していた。

琉球新報 2005年1月27日 木

普天間代替の再検討を 東京財団研究グループ

米軍駐留安定のため普天間移転の再検討など沖縄の基地問題解消を提言する東京財団国防政策戦略研究グループのメンバー=26日、同財団

 【東京】東京財団国防政策戦略研究グループ(主査・坂本正弘日本戦略研究フォーラム副理事長)は26日、東京・赤坂の同財団で緊急提言「米軍再編と日本の対応」を発表した。日米同盟と日本の国防体制強化を訴えているが、その一環として「米軍の安定的駐留を可能にするため、沖縄の基地問題解消の努力が必要だ」と指摘。「沖縄問題の早期解消は焦眉(しょうび)の急」として、普天間基地移転の代替案再検討、在沖海兵隊の再編・分散を提言した。日米地位協定の不備の是正も訴えている。

 一方で中国の脅威を強調、「中国・台湾の安全保障問題が絡む中、沖縄の重要性はあらためて認識される。国境外端の離島を領域警備の基点とすべきだ」と南西諸島の国防強化も訴えている。

 東京財団(日下公人会長)は日本財団(曽野綾子会長)系の研究機関。同研究グループの坂本主査は元経済企画庁審議官。グループには自衛隊最高幹部経験者や安全保障研究者が参加した。提言は首相官邸や外務・防衛両省庁にも提出する。

 普天間基地について同グループは「辺野古移転は環境問題で遅々として進んでいない。代替案の再検討が必要」と指摘。在沖基地問題解消のため「短期・中期・長期の対策を策定し推進する必要がある」と訴えた。

 地位協定については「占領軍のイメージ払しょくのため、米軍駐留を続けることを前提に、空域の管轄や基地の管理権は日本側に返すべきだ」(大串康夫元空将)とし、日本側による基地管理を提言した。基地の自衛隊との共同使用も望ましいとしている。

 グループは、提言に向け在日米軍幹部とも協議を重ねた。「普天間は、米軍も早く決着したいと考えているが、答えは見つかっていないようだ」(大串氏)と述べた。



1月26日(水)

座り込み283日目
こーんな暗い時間から出航してます。
みなさんハイテンションですばらしいです。
第1陣を見送った後、テントの設営へ。朝から力仕事、ご苦労様です。↓
先日、漁港のゲートの一ヶ所は終日閉鎖されてしまい、もう一ヶ所も朝8時にならないと開けてくれないわけで・・・。 船が出せず、テントの前でゲートが開くのを待ってるわけで。 8時ころ、第2陣はようやく出航。
でも大丈夫。ぼくらの味方海人が、しっかり守ってくれるから。 最西の第4ポイント。やぐらに作業船が近づけないように、しっかりロープワーク。包囲網完成。
海上はとっても風が強いので やぐらに風除けをします。ここだけ見るとちょっと住めそう。海上版「トムソーヤ」のハックの小屋かな?住めないですけどね、絶対。 雨のたび悲惨なことになってるので、早めに対策。
10時ころ作業船、警戒船計4隻が現れる。 警戒態勢、船をやぐらに近づけガード。 3隻の阻止船でしっかり守っています。施設局は強行する様子はなく、やぐらの梯子の撤去を申し入れてきました。午後、回答する約束をし、15分ほどで船団は去っていきました。
←そのころ他のやぐらでは・・・。
 阻止船海人が三線ライブ!?ギャラリーは、やぐら隊と作業船???

午後、再び作業船が現れました。先ほどの話、船がぶつかって危ないので梯子をはずしたいとのこと。1本でも単管がなくなってほしいので、許可しました。梯子になっている2本の単管をあっというまにはずし、作業終了。→
午後3時すぎ、作業船が撤収したのを確認し、こちらも撤収。
港に戻ると警戒船の乗員が。「お疲れ様でした」と声をかけると「お疲れ様」と返ってきました。海の上とは違う、やさしい顔でした。
ガリガリだった人、寒さに勝つためたくさん食べる?さしいれのチャンジャでごはん。
やかんをけり倒そうとする(?)少年M 嘉陽のおじい。奥様お手製の半纏を着て。 印刷した日誌を読む。誤字、脱字、誤記がないかみなさん、チェックしてくださいね。
ジュゴンの家日誌
朝早く起きて、船だして、返ってきたら日誌更新して、元気によくしゃべって、若さと熱意ってすごいよね!! 今日のごはんはやきそばとサラダ。Yっくんはなかなか料理上手です。
ま、ナンバー1ではないけどねぇっ。
晋くん日誌
阻止行動281日目。

1月25日(火)
・防衛施設局による違法な強行調査に対して阻止行動を行いました。

朝起きて外に出るとまだ満月が空を照らしていました。日の入りが遅くなっているのを感じます。
少し前まで朝日が迎えてくれていたので「さぁ始まるぞ」と思っていましたが、おきてもまだ夜だという感覚があります。
朝、暗いうちから船を出すとまだまっくらですが、海は毎日顔が違います。道路と違って一日も同じ道はありません。海が船を支えてくれる日もありますが、海に打ちひしがれる日もあります。

午前7時には海上での座り込みが始まります。
毎日違う海と多くの人との出会いがあります。海人達も朝の暗いうちから集まってきます。たまに「海で漁がしたいなぁ」という声を海人から聞きます。
座り込みに来る人達も海人達も仕事や生活を投げ打ってでも辺野古に集まり連日基地建設を止めるために行動を共にしています。
人として生活するために仕事をするために基地建設はさせない。立場や仕事は違えど同じ思いで海上に立っています。


今日、私は第四のヤグラを守っていました。
防衛施設局は第三、第四に関してはビデオ撮影だけで終えています。
第一では昨日の段階でヤグラの周りにつけられていたねずみ返しのような鉄パイプを外し、撤去していますが、その時に撤去できなかった一本を取り外しに来ました。
第一には機材、資材が上げられている状況にあり緊迫した状況が続いています。パシィフィックコンサルタントは残っていた鉄パイプを取り外し、その他の今日の作業は座り込みによって止められています。
第二では昨日第四で行われたものと同じ作業(ヤグラの外側につけられていたオイルフェンス除けの鉄パイプの撤去)を行っています。

ボーリングに向けた具体的な作業の一切を私たちは現在も完全に止め続けています。
防衛施設局が手も足も出せない状況があります。しかし、防衛施設局の行動に油断をしてはなりません。今の状況の中で国会においての新基地建設に向けた具体的な答えを待っている可能性もあります。
海上では余談を許さない状況は常にあります。
全国からの声も絶えることなく広がりを見せ続けなければならないと感じます。
防衛施設局(国)が「基地建設は強行」という方針を変えていないということは常に私たちの足元をすくう方法を考え続けていることに他なりません。
戦争を止めるための最前線となっている辺野古で私たちは勝っているということを踏まえながら常に最悪の状況を考えて行動しつづけなければならないと考えます。

今日もくい打ちをさせていません!!
明日もがんばろう!!

・クルド難民問題のその後
(東京新聞の記事)
クルド人強制送還 妻子らは第三国へ
法相『未成年の人道配慮』
 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が認定したマンデート難民のトルコ国籍クルド人アハメット・カザンキランさん(49)と長男(20)が、法務省によってトルコに強制送還された問題で、南野知恵子法相は二十五日、日本に残留している妻子五人はトルコに送還せず、UNHCRが定住先としてあっせんする第三国に出国させる方針を明らかにした。さらに、未成年者には特別な人道配慮を加えるとの、新方針を打ち出した。

 閣議後記者会見で答えたもので、法相は第三国定住について「視野に入れるのは当然のことかなと思う。誠心誠意、検討してゆきたい」と述べた。

 カザンキランさんと長男は強制送還、妻子五人は仮放免更新と、対応を分けた根拠については、未成年者への「人道配慮だ」と述べ、親を強制送還する場合でも未成年の家族には人道配慮を加える方針を明らかにした。

 ただ、カザンキランさん一家は離ればなれになるため、再び一家で暮らせるようにできるかどうかが今後の課題となる。

 カザンキランさん本人について、法務省とUNHCRが第三国定住を検討していたことも明らかとなっている。与野党から「わざわざ家族を分離する必要はなかったはずだ」との批判が出始めており、国会審議の焦点となりそうだ。
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日本のという国に対して強い憤りを覚える記事です。
この国に「人道」などと言う資格がどこにあるだろうか。二人を家族すら引き剥がし強制送還しトルコ政府に二人を売り渡したこの政府に。
国連からの強い抗議に「第三国に送れば非難をかわせる」という思惑が見えます。「厄介者は国外へ」自分たちの犯した過ちに対してはなんの道理も尽くさずに平然と「人道」などと言う。本当に許せません。
「第三国へ行く」ということでしか引き裂かれた家族二人に残された家族が会える見込みは少ないということもあると思います。第三国への定住が家族の願いでもあると聞きましたが、私たちはクルド難民家族に日本と言う国に絶望させてしまったことを心から謝罪をしなければならないと感じています。
日本で誠意を尽くして支援した人達がいるということが、その苦労が報われる国でもなかったことに強く抗議したいと思います。

この理不尽な国を変えるのは辺野古から、私は辺野古で闘います。

(以下は大阪行動のホームページに載せられていた文章)
友人からのメールを転載します。
−−−−−−−−

国連の難民認定を受けながら強制送還されたクルド人難民アフメット・カザンキラン氏、長男ラマザン君の保護、および残された家族を守るためFAXによる署名を集めています。
下記ホームぺージから署名用紙がダウンロードできます。パソコン開けないかたFAXあればお送りします。
締切は本日24時までです。
明日24日は残された家族5人の入管出頭日です。法務省は無情にも強制送還の準備をしています。署名持参できる方はお願いします。はみなさん集まってください!!

★ 場所:品川・東京入管前
 アクセス:JR品川駅東口(海岸側)からバス([品99])で[東京入国管理局前]下車下車してすぐ分かります。品川駅から15分くらい
時間:1・24(月)09:00〜

 クルド人難民二家族を支援する会HP
http://homepage3.nifty.com/kds/
今日も作業を完全に阻止!!伊芸区の闘いも続いている。

1月26日(水)
・防衛施設局による違法な強行調査に対して阻止行動を行いました。

今日の海は昨日に比べて波が穏やかでした。
満月で大潮です。出航する時間帯に海はとても引いていました。
午前9時、辺野古漁港より作業船が出航。大型船3隻と小型船8隻。

私は昨日と同じく第四のヤグラを守っていました。
・第一のヤグラでは「写真を撮らせてほしい」とのことでパシィフィックがヤグラの周りで写真撮影を行なっていました。

・第二ではヤグラのはしごになっている鉄パイプ2本を撤去しました。
その他、「腐りかけている鉄パイプ2本を取り替えさせてほしい」とサンコーコンサルタントの作業員が言ってきて現場は強行もありえると緊張。
国頭から来られている海人が作業責任者を自分の漁船に昇らせて話しをしました。「この海は自分の一部だと思っている。だから僕は誰よりもこの海を愛している。誰よりも基地建設を止めることに燃えている。自分の命がとられてもこの海が守られればそれで良いと思うほどだ。」と語り掛けました。
作業員は強行はせずに引き上げていきました。

・第三では午前中何もなかったのですが、ごごになってからパシィフィックが動き、作業船に足場板とワイヤーを積んでいました。
作業員も多数乗っていたため緊張が高まります。
第一のヤグラを守っていたメンバーが第三に駆けつけ合計4隻の阻止船で阻止行動に入りました。
多数の人たちがヤグラの上で座りこみをしていたため作業船は近くでアンカーを降ろしたものの近寄ることは出来ず、しばらくの待機の後に引き上げていきました。

・第四では午前中に防衛施設局員と作業責任者が交渉に訪れ、第二と同じく「はしごの部分は船にあたると危険なので撤去させていただきたい。」とのこと。
「午後には検討して答えょを出すのでそれまで待って欲しい。」と私。
このヤグラが少しでもなくなる方向に向かうのであれば良しとして鉄筋二本の撤去を認めました。
午後は何事もありませんでした。

今日も全てのヤグラにおいて完全にくい打ちを阻止しています。

今日、帰ってくると大分県でも海の埋め立てに反対して漁民が立ち上がり作業船を止めていました。作業台船を止めに入る漁船を見ていて「あれ?これ辺野古じゃない?」と錯覚するほどでした。
この国の理不尽に対する怒りは各地で巻き起こっていることを実感させます。

都市型訓練施設建設反対のために立ち上がった金武町伊芸区の人たちの阻止行動も連日午前5時30分頃からキャンプハンセンのゲート前で行なわれています。
建設が進んでいるものの、「電気工事の際には実力で止めに入る」として伊芸区の人たちは絶対にあきらめない覚悟で立ち上がっています。
「この工事を止めたら伊芸区が金を払ってくれるのか!」といった作業員達との口論もあったようです。辺野古でもそのようなことは何度もありました。
伊芸区民は「作業員が仕事で来ているのは知っているが私達は命がかかっている絶対にひけない。」と取材に答えていました。

作業を止めることが仕事を止めさせるためだと言うような理屈は政府が作業員と反対する人々を対峙させるために使う上等手段です。実際はこのような仕事しかよこさない差別的な政策を行なっているこの政府のあり方に問題があります。反対し阻止することは人々の正当な権利です。
そしてこの辺野古の闘いも伊芸区の闘いも自分がやりたいと思った仕事につけれるような国に変えるための行動でもあります。
諸問題の責任を業者にすり替え、住民同士を対峙させる。戦争と同じです。対峙すれば当然不信感や不安感は募る。しかし、辺野古で海上に出ている人達が命を懸けて作業員や施設局員に向き合うのはそれを乗り越え、共に生きる場所を作るためです。
人々が歴史の中でなぜ労働組合というものを作ったのか。自分達の共に生きる場所、生活の場をよりよくし、それを許さないような理不尽な社会であれば変えるためにです。
人の命を奪うための工事を誰よりも憎み行動するのは人が今の世界の中で人間性を取り戻すために行動するべきだと考えるからです。
沖縄タイムス
<2005年1月26日 朝刊 22面>

「ジュゴン保護を」/ハインズ博士、県に要請

 ジュゴン研究や保護策提案などに取り組む米国サンフランシスコ州立大学助教授のエレン・ハインズ博士が二十五日、県庁を訪れ、名護市辺野古沖などのジュゴン生息域を保護するよう屋嘉部長市県文化環境部長に要請した。博士は二十三日に来沖。三十日まで滞在し、辺野古海域の環境視察などを行う。

 ハインズ博士は「美しい自然環境を持つ沖縄でのジュゴン保護の取り組みは、国際的に注目されている」と強調。保護策について「保護区が点在した状態では意味がないことが研究で分かっている。個体群が減少する中、本島東海岸全体の海草藻場、生息域を守ることが重要だ」と提言した。

 県の屋嘉部部長は「視察後、指導や助言があれば協力してほしい」と話した。

 ハインズ博士は米国保全生物学会の海洋セクション理事委員。タイ、ベトナム、カンボジアなどのジュゴン研究や中米ベリーズのマナティー調査などを行っている。

 二十九日午後六時から、名護市瀬嵩の久志支所ホールで開かれるジュゴン保護基金委員会主催のシンポジウムで講演する。

移設反対で署名/キリスト教学院生ら

 沖縄キリスト教学院「辺野古基地建設に反対する」会の真栄田千園発起人は二十四日、名護市辺野古沖で予定される米軍普天間飛行場代替施設建設に反対する二百六十人分の署名を、県に提出した。

 真栄田さんらは昨年十二月十六日から一週間、同学院の学生や職員から集めた。真栄田さんは「長い目で見て、基地を造るのは不利益。十五年期限でも、基地を造れば居座るのではないか」と訴えた。

沖縄のジュゴン保護などを県に要請するエレン・ハインズ博士(中央)=県庁 (写真説明)沖縄のジュゴン保護などを県に要請するエレン・ハインズ博士(中央)=県庁

<2005年1月26日 朝刊 23面>

「被害解消へ法解釈を」/普天間爆音訴訟
控訴審で原告主張、司令官また不在

 普天間爆音訴訟で、分離されたリチャード・ルーキング同飛行場司令官に対する控訴審第一回口頭弁論が二十五日午後、福岡高裁那覇支部(窪田正彦裁判長)で開かれた。住民側は請求を棄却した一審判決を「答弁を拒否し続けた司令官に勝訴判決を下したことは、憲法が保障する住民らの裁判を受ける権利を奪う重大事」と批判。司令官個人の責任を審理した上で、住民側の訴えを認めるよう求めた。

 控訴審でも司令官は出席せず、当事者の片方が不在のまま審理が進められた。

 新垣勉弁護団長は冒頭で「基地被害に苦しむ住民が、被害の実相と法的責任を追及する一つの試みとして基地司令官個人に裁判を起こした。裁判所は被害をなくすための法解釈をお願いしたい」と訴えた。

 さらに住民側は、日本国との指揮監督関係がない米軍構成員に対して一審が国家賠償法を引用したことを「構造趣旨が全く異なる」と述べ、解釈の誤りだと主張した。

 「職務権限で違法な爆音発生を差し止める措置を講じるべきだが、放置している」と司令官の個人責任も一審に続き強調。「故意または重い過失による不法行為」と指摘し、無限定に個人責任を否定した一審判決を批判した。

 第二回口頭弁論は四月十九日午後に開かれる。




1月25日(火)


座り込み282日目
今日も第3ポイントからお送りします むしろをつけるも、いつもとは真逆の
風向きで意味が無い・・・
辺りを見回せど、警戒船すらこず
朝のミーティング 海は広いな大きいな お昼
昔からまなぬ岩は横から見ると
龍が顔を出しているように見える
といわれている。大西さん談
たぶんこういうこと? 午後から風と波が出てきたので
船に待機。ちょっとやばかった・・・
ジュゴンの家日誌
←さおり

営業スマイルのあやちゃん→
今日はしゃけのムニエル とうふサラダ QABを見ながらいただくのが
ジュゴンの家の習慣
ご飯と並ぶとよりいっそう黒さが
引き立つ、晋くん
一日の終り とりあえずスマイル
琉球新報 2005年1月25日 火 10:21

普天間爆音訴訟控訴審 きょう第1回弁論

 米軍機の騒音被害などに悩む米軍普天間飛行場周辺の住民404人が、米軍機の夜間飛行差し止めなどを求めた普天間爆音訴訟で、同基地のリチャード・ルーキング司令官のみを被告とした控訴審の第1回口頭弁論が25日午後2時から、福岡高裁那覇支部で開かれる。昨年9月、那覇地裁沖縄支部で同司令官に対する請求を棄却する判決が言い渡され、原告側が控訴していた。国を被告にした審理は分離され、引き続き同沖縄支部で争われている。

 同訴訟は全国の爆音訴訟で初めて基地司令官を被告とした。一審の那覇地裁沖縄支部は司令官に対し「民事裁判権は及ぶ」として被告適格を示した一方、「公務員である司令官個人は賠償責任は負わない」という従来の国家賠償法の判例にならった判決を出し、住民側の請求を棄却した。控訴審からは、原告団を代表した10人で争う。

 控訴理由書によると、原告らは「日本政府のみに責任を求める民事特別法を適用した一審は、不当判決」と批判。裁判所が米軍構成員の公務中の個人的責任を認めた地位協定の解釈を誤り、憲法で保障された裁判を受ける権利が侵害されたなどと主張している。

沖縄タイムス <2005年1月26日 朝刊 22面>

「ジュゴン保護を」/ハインズ博士、県に要請

 ジュゴン研究や保護策提案などに取り組む米国サンフランシスコ州立大学助教授のエレン・ハインズ博士が二十五日、県庁を訪れ、名護市辺野古沖などのジュゴン生息域を保護するよう屋嘉部長市県文化環境部長に要請した。博士は二十三日に来沖。三十日まで滞在し、辺野古海域の環境視察などを行う。

 ハインズ博士は「美しい自然環境を持つ沖縄でのジュゴン保護の取り組みは、国際的に注目されている」と強調。保護策について「保護区が点在した状態では意味がないことが研究で分かっている。個体群が減少する中、本島東海岸全体の海草藻場、生息域を守ることが重要だ」と提言した。

 県の屋嘉部部長は「視察後、指導や助言があれば協力してほしい」と話した。

 ハインズ博士は米国保全生物学会の海洋セクション理事委員。タイ、ベトナム、カンボジアなどのジュゴン研究や中米ベリーズのマナティー調査などを行っている。

 二十九日午後六時から、名護市瀬嵩の久志支所ホールで開かれるジュゴン保護基金委員会主催のシンポジウムで講演する。

移設反対で署名/キリスト教学院生ら

 沖縄キリスト教学院「辺野古基地建設に反対する」会の真栄田千園発起人は二十四日、名護市辺野古沖で予定される米軍普天間飛行場代替施設建設に反対する二百六十人分の署名を、県に提出した。

 真栄田さんらは昨年十二月十六日から一週間、同学院の学生や職員から集めた。真栄田さんは「長い目で見て、基地を造るのは不利益。十五年期限でも、基地を造れば居座るのではないか」と訴えた。

沖縄のジュゴン保護などを県に要請するエレン・ハインズ博士(中央)=県庁 (写真説明)沖縄のジュゴン保護などを県に要請するエレン・ハインズ博士(中央)=県庁




1月24日(月)

座りこみ281日目
 いつものように各ポイントへ 出航!  第三ポイントは、すでに海人が到着していました。新聞を読んでいたり   釣り糸をたれていたり 。
←空は快晴。南から吹く
      暖かい風はひさしぶり 。


 今日は海パンで過ごしても
       寒くありません。  →
←他のポイントでは、今日はヤグラの補助パイプの撤去作業のみを許可。それ以外はさせていません。

外洋では大、小型船合わせて6隻が一日中、海底の調査をしていました。中城湾に停泊するスパット台船の動きにも警戒を強めています。  →
第三ポイントには午前、午後合わせて二回、作業船が写真撮影に回ってきましたが、作業をする様子はありませんでした。今日も守りました! 漁港に戻ると、テント村から旗を振って迎えてくれました。 ただいま〜!!
ジュゴンの家日誌
       ↑ 夕飯風景。

 ← ブルーハーツの
     「青空」を熱唱するふたり。

     振り過ぎですから  →
晋くん日誌
一歩一歩の前進。
1月24日(月)
・防衛施設局による違法な強行調査に対して阻止行動を行いました。

午前6時30分、海上座りこみの人達が漁港に集まり、阻止船で4つのヤグラまで運びます。午前7時には海上での座りこみが始まります。
東村、国頭、宜野座、石川、金武からの海人達が漁船を出し、各ヤグラには3隻以上の阻止船が張り付きます。
ロープワークや船の乗りつけ方を工夫をしてヤグラを船で囲み、作業が出来ない状況を作り出しています。各船長の長年の経験から行われるロープワークはとても芸術的です。
午前9時、辺野古漁港より作業船が出航。大型船4隻、小型船7隻の計11隻。
大型船は外洋でポイントブイの設置作業をこの間ずっと行っています。

私は今日第四のヤグラを守っていました。
第二と第四はサンコーコンサルタントが作業を行なっています。第一と第三はパシィフィックコンサルタントが受け持っているようです。

パシィフィックはこの間強行する姿勢を見せています。「突き落としても構わない」などといった発言もパシィフィックの作業責任者の発言です。パシィフィックは交渉を行なう姿勢さえ見せず、強行する時は無言でいきなりダイバーを飛び込ませています。
第一のヤグラでは全ての機材、資材が上げられており、ヤグラも完全に出来上がった状態です。作業員が上がればいつでもボーリング(くい打ち)に入れるという緊張感があります。夏芽船長は作業船が近づくとすぐさま飛び込み阻止する姿勢を見せ続けています。
パシィフィックの作業員は嫌がらせ的に船を作業強行のために係留するそぶりを見せて座りこみの人達が飛び込むと笑いながらさって行くということをします。
作業が出来ない状況の苛立ちが作業員達のそういった行動に結びついているようです。私達は油断しない。強行するというのなら絶対に止める。

第三は先週の金曜日にパシィフィックによって強行的に足場板を敷かれています。第三も第一同様に機材が上げられた状況があり、緊張した状況が続いています。

12月に暴力行為が激しかったサンコーコンサルタント担当の第二、第四のヤグラでは一月に入っても阻止している状況が続き、ほぼ何もさせていません。ヤグラだけが建ち、機材、資材はまったく上げさせていません。
今日はパシィフィックコンサルタントは外洋だけの作業にとどまり、リーフ内のヤグラでの作業に着手しようとしていたのはサンコーコンサルタントでした。
第二、第四のヤグラでは、「周りに設置してあるオイルフェンスよけの鉄パイプを撤去させていただきたい」と防衛施設局が各ヤグラに申し出て来ました。
撤去は大歓迎です。午後には撤去していただきました。
「明日また来ますからー」と言い残して作業船はキャンプシュワブに引き上げていきました。

今のところ作業台船に動きはありません。中城湾に停泊しています。
毎日の継続は厳しいにありますが、誰一人として辺野古で頑張っている人達は希望を捨てていません。捨てようがない状況です。
毎日自分達が切り開いている止めている状況、杭一本打たせていない状況を確かめ合いながら懸命に支えあっています。
大阪では大阪行動の亜季ちゃんを先頭に14団体の協賛を得て2700名の署名を提出しています。確実に確実に一歩一歩私達は前に進んでいます。
基地建設を絶対にさせない包囲網を海人達と一緒に作っていきましょう。

*お知らせ*

@クルド難民の強制送還された2人は生きているとの報告はしましたが、残りのカザンキラン一家5名は今日、日本の入国管理局に行き仮放免の延長手続きを行い多くの人達の防衛もあって無事に手続きを済ませて帰ってきました。
前回、この手続きをしにいった二人を日本は強制収用し、強制送還を行なっています。

A「ジュゴン・シンポジウム」
1月29日(土)の午後5時〜7時までシンポジウムが行なわれます。
主催:ジュゴン保護基金委員会
協賛:日本自然保護協会
場所:久志支所ホール(名護市の瀬嵩のホールです。)
講師:サンフランシスコ州立大学教授・エレン・マリー・ハインズ
パネリスト:日本自然保護協会・吉田 正
      名護市議会議員 ・大城 敬人(他交渉中) 
琉球新報

サバニ引いて100キロ完歩 普天間代替反対訴え

辺野古を出発し、4日目に平和祈念公園に到着した「ROAD OF THE PEACE」号=糸満市摩文仁の平和祈念公園
 辺野古沖での普天間飛行場代替施設建設に反対し、サバニを人力で引いて平和への思いを訴えようと、20日に名護市辺野古を出発した「ROAD OF THE PEACE(平和の道)」号が23日午後1時50分ごろ、糸満市の平和祈念公園に到着した。

 沖縄市の前里幸次郎さん(43)らメンバーは、国道329号を南下し、約100キロの道のりを4日間かけて完歩した。白く塗られたサバニには、道行く人々が「辺野古の海を汚さないで」など平和への思いや応援のメッセージが寄せられた。

 前里さんは充実感に満ちた表情で「沖縄の基地負担は誰もが知っていること。これ以上の基地はいらない。(基地建設を)やめることも勇気だ」と強く訴えた。

泡瀬埋め立て提訴で弁護団結成

 【沖縄】中城湾港泡瀬地区沖合埋め立て事業で、開発の正当性を争う住民訴訟に向けた弁護団結成の記者会見が23日、沖縄市の泡瀬干潟を守る連絡会事務所であった。原告に野生動植物の名を連ねた県内で初めての「自然の権利」訴訟として、4月にも県と沖縄市を相手に提訴する考えを示した。

 弁護団は、愛知、岐阜県に在住する日本環境法律家連盟所属の弁護士ら10人で結成。弁護団長を務める原田彰好弁護士は「本来は環境アセスの手続きの中で正しい意思決定されるべきだが、必要な議論がされてこなかった。訴訟の過程で、事業の問題点を世論に訴えたい」と話した。今後は(1)土地造成計画の経済的な不合理性(2)重要な自然資産の損失―という不当性を訴え、2月中旬以降に、公金支出の差し止めや返還を求める住民監査請求を県と市に行う。60日以内に回答される監査結果に不服を申し立て、住民訴訟に持ち込む。

 守る会の内間秀太郎共同代表は「泡瀬干潟の保全は、南西諸島の自然保護の核になる。県民なら誰でも参加でき、500人規模で臨みたい」と原告団参加を呼び掛けた。

 「自然の権利」訴訟は、1995年に奄美大島のゴルフ場建設に反対して提訴された「アマミノクロウサギ訴訟」を皮切りに、自然保護の象徴的な取り組みとして国内各地で提起されている。



1月23日(日)

座りこみ280日目
←今日はのんびり日曜日。いつもは海に出ている人も今日はテントで座り込み。

散歩の途中なのか、家族連れで写真展を見ていかれる方もいました。
←胡弓と三線のセッションが始まる!


キリスト教短期大学のエイサー隊の方たちが座り込みを応援してエイサーを披露してくれました!!→→
おばぁも踊りだします! カンパもいただきました!!
東京新聞

政治介入より怖いTV自主規制

政権配慮=無毒演出

 NHK特集番組をめぐる「政治家の介入」の有無が取りざたされているが、番組制作の現場では「もっと根深い問題」がささやかれている。自主規制の問題だ。制作する側が意識的に政府批判を避ければ、介入されることはない。ただ、その分、問題はより深刻だ。「権力を監視する」という本分と「政府の認可事業であるテレビ」の相克は古くて新しい命題だが、実態はどうなっているのか−。

■『評論しても批判なし』

 政治評論家の森田実氏はある民放の生放送番組での体験をこう振り返る。

 発言を始めるや、唐突に撮影中のカメラの下から看板が出てきた。番組ディレクターが、司会者やほかの出演者に「バランス」と大書きした文字を示した。

 「誰かが僕と反対の意見を言って、全体としては政権批判のトーンを弱めろという指示だった。反対意見はいいが、いかにテレビ局が政権批判に神経質になっているかが分かった」

 別の局の番組責任者は、出演依頼のときに「わが社は小泉批判をしないと社の方針として決めているので従ってほしい」と注文してきたという。「僕が言論の自由に反するとして出演を断り、経緯を公表すると指摘したら翌日、局の幹部から『小泉批判はしない、との番組責任者の言は妄想です』と釈明電話がきた」

 ただ、歯に衣(きぬ)着せぬ「森田節」の結果、生放送に出演する機会はめっきり減ったという。「番組の外部プロダクション社員から『最近、森田さんの生出演が減ったのは“あちら”がうるさいから。政府と与党からいろいろ言って来るそうなので』という話を何度か聞かされた」

 ある“売れっ子”の経済評論家もこう訴える。

 「テレビ番組に出演した際、『小泉内閣の経済政策はおかしい』と景気対策の無策ぶりや増税路線を批判した。放送後、番組スタッフから『どうしてあんな人物を出演させたのか、と財務省の役人が口出ししてきた』と聞かされた」

■出演者の本音は切られたくない

 在京キー局の制作関係者は舞台裏をこう明かす。

 「出演してもらうコメンテーターには、内々で番組ごとにランクがある。担当プロデューサーがコメントを聞いて採点し、上位の人は何回も出演依頼するし、逆ならすぐ切る。採点のポイントはしゃべりがうまいか、的確に答えているかなど。もちろん、論調が局の(政府寄り)方針と一致していることは大切だ」

 さらにこう付け加えた。「コメンテーターの人たちも商売っ気があり、できるだけ切られたくないのが本音だろう。われわれの要望以前に自粛する場合が少なくない。いわば『評論はしても、(政権)批判はしない』という姿勢だ」

 その一方、「発言内容について条件を付けられたことはない」とイラク事情に詳しいアジア経済研究所の酒井啓子参事は話す。

 酒井氏は自衛隊のイラク派遣の一年延長について「短期的な延長にとどめ、撤退の準備を始めるべきだ」と政策を批判した。それでも「NHKの『視点・論点』などの番組も含め、事前に原稿をチェックされたことはなかった」と語る。

 酒井氏のケースは「許容範囲」だったのかもしれない。というのも、前出の制作関係者はこう漏らす。

■ネタ選び段階で自然とボツに…

 「同僚のあるディレクターがイラク戦争開戦前の反戦運動に中高年が参加している点に興味をひかれ、特集番組を作ろうとした。取材を終え、編集していた段階でボツになった。そういう話が社内で広まると、ネタ選びの段階で(政治的に批判的な内容は)自然に避けるようになる」

 こうしたテレビ局の政権に対する「配慮」は歴史的なものなのだろうか。

 元NHK芸能ディレクターで、放送作家の滝大作氏は「終戦直後にあった『日曜娯楽版』というラジオ番組は、風刺色が強く政治を冷やかしていた。四、五年続いた番組だが、吉田茂内閣(当時)につぶされた。それ以来、芸能番組といえど神経を使う」と話す。

 「権力の介入を許さないためには反発するか、自主規制するかだが、NHKの場合は反発を強めたり、弱めたりしてきた。良識といっても立場による。どこでバランスをとるかは執行部の姿勢いかん。今はそれがマイナスに働いている」

■視聴者は『生テレビ』見たいのに…

 ただ、視聴者の立場ではこうした「配慮」は無用に映る。テレビ朝日の深夜の討論番組「朝まで生テレビ!」は大みそかの夜でも4・3%とその時間帯にしては高い視聴率を稼いだ。

 司会を務めるジャーナリストの田原総一朗氏は理由を「(政治問題について)何も規制しないで言っているから。視聴者もそれを期待している。視聴者は本当のことが知りたい。ただ、僕にしても、久米宏さん、筑紫哲也さんなんかも社員じゃないから言える、という面もある」と分析する。

 「自主規制はどの局でもある。番組のバランスをとるために日常的。局の政治部の人間が永田町の空気を分かっていて、永田町の常識と違うと『直した方が良い』となるのだろう。それが悪いとは一概には言えない。ただ、局の上層部、管理職からくる自主規制は歓迎しない。バランスバランスと言って、毒にもならないのでは面白くない。とんがらないと面白くない」

 さらにこう疑問を投げかける。「左への偏向は問題になるのに、右への偏向は問題にならない。例えば、北朝鮮問題で、ワイドショーで『経済制裁をやれ』と言っても、それが偏向だとはあまり言われない」

 実際、前出の制作関係者も「『両論併記』ということは、現場でもよく言われる。ただ、それは反戦運動などを扱う際に強調されがちで、逆にイラク派遣での防衛庁側の姿勢などを描く際には無視されてしまうのが実情だ」とうなずく。

 ちなみに米国では政治的な「自主規制」はあるのか。タレントのデーブ・スペクター氏は「米国のマスコミも保守的になっていて、反戦的なテーマでは国民感情を察知して自主規制しがちだ。でも、政治家に対する配慮というのはない。日本のテレビは自民党を過剰に意識しすぎ。自民党に怒られちゃうから、というのでは情けない」

 立教大学社会学部の服部孝章教授(メディア法)も「政権政党への配慮というようなものはメディアの自殺行為。視聴者、読者の信頼を失いかねず、存立にかかわる問題だ」と憂える。

 その自民党が“テレビは政治的に公平でない”と訴え始めたきっかけは、細川連立政権の誕生だった。日本民間放送連盟の会合で、椿貞良・テレビ朝日報道局長(当時)が「自民党を敗北させないといけない」と述べた発言が問題化。一九九三年十月の衆院証人喚問では、自民党議員が「放送法に違反するのではないか」と椿氏を問いつめた。

 森田氏は「以来、放送は認可事業だからテレビ局は認可が取り消されかねないと震え上がり、自主規制に走っている」と前置きした上で、こう警鐘を鳴らす。

 「ただ、これは戦前に軍部が新聞社に対し『紙を回さない』と脅したのと同じ。その結果、大新聞は『大本営発表』を無批判に流し続けた。また、同じ轍(てつ)を踏もうというのか」

■関連法の抜粋

 憲法二一条(2) 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

 放送法第三条 放送番組は、法律に定める権限に基く場合でなければ、何人からも干渉され、又(また)は規律されることがない。

 第三条の二(1) 放送事業者は、国内放送の放送番組の編集に当たっては、次の各号の定めるところによらなければならない。

 一 公安及び善良な風俗を害しないこと。

 二 政治的に公平であること。

 三 報道は事実をまげないですること。

 四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。



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